日本の旅館の過ごし方

◆旅館とは?

旅館は、日本ならではの和式の構造と設備のある宿泊施設で、細やかな心遣いと日本の文化を味わえるサービスを提供します。日本の法律上では、旅館とホテルは明確な違いがありませんが、「ホテル=洋風、旅館=和風」は多くの方がイメージする両者の特徴ですね。

旅館ではホテルのスタッフは「仲居さん」と言います。仲居さんは食事を準備したり、布団を敷いたり、困ったことを手伝ってくれたりします。

また、よく聞かれる「女将さん」は、仲居さんを統括し、ホテルでは総支配人や支配人などの役職に相当する旅館の責任者です。

◆一般的な旅館での過ごし方

1、入室

チェックイン後、スタッフが部屋までご案内します。
客室の入り口で靴を脱いでお上がりください。
室内や畳の上では素足で、旅館館内では玄関/靴箱に置いてあるスリッパをご利用ください。

2、休憩

部屋にはお茶とお茶菓子が用意されています。こちらは無料のもので、召し上がりながら一息入れましょう。
※冷蔵庫の中の飲み物(ソフトドリンク、お酒)は有料です。チェックアウトの際に精算が必要となります。


★甘い茶菓子を置いてあるのは何故でしょうか?

お茶に合うから?おもてなし?ウェルカムお菓子?と思うかもしれませんが、実は、この甘いお菓子は温泉に入浴されるお客様への気遣いです。温泉に入ると、血糖値や血圧が低くなり易くて、体調が悪くなる可能性もあります。そこで、温泉に入る前に甘いお菓子を食べておくことで、体の血糖値を少し上げておいて、気分悪化を予防しようという気遣いです。同じ理由から、空腹状態での温泉入浴はおすすめしません。

3、館内でのんびり滞在

夕食前の自由時間は、館内の売店でお土産や工芸品などを見たり、温泉に入ったり、カラオケや卓球などの娯楽を楽しみたりして過ごすのがおすすめです。

浴衣姿で、館内で移動したり、食事を召し上がったりするのは全然OK!

★浴衣の着用は、こちらをご覧ください。

4、夕食

お部屋かお食事処で日本食(会席料理)をお楽しみください。
※施設や宿泊プランによって、夕食はハイキングやセットメニューで提供する場合もあります。
★会席料理の召し上がり方はこちらをご覧ください。

5、入浴

寝る1~2時間前に体を温めると、徐々に体温が下がって眠りにつきやすくなります。就寝時間に合わせて、入浴を楽しみましょう。

★温泉の入り方は、こちらの記事をご覧ください。

6、就寝

旅館では畳の上で寝ます。これは日本特有の文化です。
夕食時(部屋食の場合は夕食後)、仲居さんがお部屋に布団を敷きます。
※施設によって、布団を敷くのはお客様自身で行う場合もあります。

7、朝風呂

朝からお風呂に浸かることで体温が上昇します。これにより、発汗作用が促進され、新陳代謝のアップへつながります。また、交感神経も活発になり、スッキリとした目覚めを得ることができます。

8、朝食

夕食と同じく、お部屋かお食事処にご用意されます。
和食の朝食セットやバイキングの形式で提供されることが多いです。

★「和食」は2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。日本の朝食は、基本的に「一汁三菜」です。味噌汁にごはん、魚・肉・卵・野菜を使って、好みの方法で調理した副菜3品がつきます。

9、チェックアウト・精算

ほとんどの旅館は、メジャーな国際ブランドのクレジットカードがご利用いただけます。
また、チェックアウト後に周辺観光を予定している場合、フロントに荷物を預けることも可能です。

以上は、日本の旅館の一般的な過ごした方でした。機会がございましたら、ぜひ日本ならではの旅館文化を体験して、心身をリラックスして旅を満喫しましょう!